ポツンと一軒家という番組を見て、移動できる家の可能性
- 2020.02.26
- やわらかな家
私はあまり地上波のテレビは見ないのですが、特にバラエティ系はほとんどといっていいほど見ることはありません。
ただ日曜日の夜に放送されるポツンと一軒家という番組は見ています。
といってもリアルタイムではなく録画ですが。
私も大都市とは言え地方に住むようになってから、山の中の集落というのは東京近郊に住んでいたときよりは身近だという感覚を持つようになっていました。
あの番組を見てその家に住む方々がとても魅力的な感じがして、そんなことで視聴率もいいのでしょう。
家は当然古くからあるもので、100年以上経っているものも多いですね。
また規模的にも大きな家も多く、そこに老夫婦またはお一人で生活をされている方もいらっしゃいます。
以前、和歌山県の回で衛星写真を目標に行った家が、実はもう消滅集落で誰もいない、また次に行った集落もやはり消滅集落だったという事がありました。
話としてはわかっていたのですが、もう誰も住んでなく朽ちていく家々を見るのはなんとも複雑な気持ちになります。
さらに全国では、もう消滅しそうな限界集落が平成27年4月の調査では全国で15,568集落あるということで、前回の調査よりも確実に増えているということです。
限界集落の定義は、その集落の65歳以上の住民が50%以上ということですが、その上にも危機的集落というのもあり、定義は集落の65歳以上の住民が70%以上ということです。
限界集落に関して詳しいサイトがありますので、リンクを貼っておきます。
限界集落は調べてみると問題点が多々あり、これを解決する方法はなかなか無いのではないかと思ってしまいます。
住むだけの問題なら、街の方に移住する事もできますが、たいがい農業を生業とされている方が多く、70歳代や80歳代まで働かれている方も少なくありません。
街に降りてきたら仕事がなくなることもあるわけで、なかなか移動することができません。
また、集落にお住まいの方は、その土地、家に愛着がある方が多くそこから動きたくない、ポツンと一軒家の番組ではわざわざ里に移り住んでも週に何回も元の集落の家に通うという方までいらっしゃいます。
コンパクトシティという構想もありますが、遅かれ早かれ人間の住む地域は集約されて行くのだと思います。
この番組は、いい話と寂しい話といろいろと考えさせてくれます。
今の時代、ネットで仕事ができる方にとっては電波が飛んでいればどこでも仕事ができるわけで、その方たちにとっては、土地に縛られるということがありません。
都市に居ようが、田舎に居ようが問題は少ないわけです。
誰しも住む家に愛着が湧いてくるのは当たり前ですが、移動ができるモバイルハウスやタイニーハウスであれば、その愛着のある住処とともにあちらこちらと移住ができます。
いまある限界集落の問題は解決するのは難しいですが、移動のできる家ならばその時々によって人口の流動性を確保することが容易になる可能性があるはずです。
以前にも書きましたが、家を建てるということは楽しみではありますが、リスクでもあります。
災害や、地域のコミュニケーション、気候など問題が発見されたとしても借家を除いて簡単に引っ越すことはできません。
モバイルハウスは基本的に車なのですぐに移動できます。
タイニーハウスやトレーラーハウスはエンジンはついてないのですぐにと言うわけには行きませんが、いざというときには移動できるというという可能性があるかないかでは違うわけです。
いつも言っていますように、これらの考え方は万人用ではありませんが、なにか気になる人への入り口であってくれたらいいなと思っています。
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