なりゆきでプチ・ゆるミニマリストになる

なりゆきでプチ・ゆるミニマリストになる

私が以前いた設計事務所は、造作のキッチンや収納家具などに力を入れていたこともあり、お施主さんの持ち物を詳しく調べて設計・デザインに活かしていくという話は、ちょっと前にもしたかと思います。

みなさん、家を建てるときにはすでに持ち物が多く、それらをすべて収納するといくら収納場所があっても足りなくなるわけです。

また、もともと持ち物が少なかった人でも、収納場所に余裕があるといらないものでも捨てないで取っておくという経験をお持ちの方もいるでしょう。

そうなんです。

収納場所、広い空間があると物は増えていきます。

   

最近は断捨離やミニマルな生活も知られるようになり、それを目指して不要なものは捨てる、メルカリやフリマなどで売る、不要なものは意識して買わないというようになってきています。

でもこれはそのへんの意識が高い人にはできる技ですが、なかなか難しいですよね。

ミニマリストのように徹底して物を置かないという生活もなにか息が詰まる・・・

これは空間を狭く、収納が少なければ成り行きで物は減っていきます。

もちろん、ワンルームで足の踏み場もないくらいの物や服、ゴミなどを散らかして平気な人は論外ですが、収納場所以外には物は置かないというように考えて、最小限の収納を設置するというルールを決めます。

新しいものが欲しくなった時、そこからはみ出たものは捨てる、売るということにしていきます。

なにか買うときには今ある何かを捨てなければいけないので、買うときにも色々と考えます。

このような考え方を重ねていくと、自分の気に入ったものだけがそばにあるということになってきます。

    

タイニーハウスやモバイルハウスは空間が小さいので、収納は少なくいらないものを置いておく余裕はありません。

でも皆さん自らの知恵を出して機能的な収納を作りますよね。

そこには自分のスタイルに必要なものだけが自然と残っていくということになります。

タイニーハウスに住むということは、大きく見れば収納というくくりだけではなく、住まい方、生き方自体が無駄なものを持たないで、それが人類生存環境にも自分の経済状態にも優しくなるということだと思うのです。

ただミニマリストと違い、ストイックさという点ではちょっとゆるくてもいいのかなと思います。

ミニマリストはたとえ部屋が大きくても無駄なものは置かないでしょう。

そしてデザイン的にもシンプルを目指すでしょう。

     

タイニーハウスに住む人達は物理的にたくさん収納できないということでありますが、インテリアや物のデザイン、ベッドカバーの色や柄など凝ったものであったりカラフルであったりと精神的な縛りという点ではゆるいですよね。

物理的な物は少なく、精神的なところの容量は多くという感じが理想ですかね。